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海外で発生した地震の後に日本で地震が起こる予兆? |
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現在、コロナウイルスにより世界中で混乱が続いていますが、地球自身も活発な活動を繰り返しています。地震にフォーカスすると、8月12日 2時46分頃 フィリピン南部・ミンダナオ島の沖合でM7.1(※波形1)、8月14日 8時29分頃にはカリブ海 ハイチ南西部でM7.2(※波形2)の地震が発生しており、弊社内の観測エリアに設置している製品群の一つ、広帯域地震計STS-2.5でこれらの地震波形が観測されています。(下図参照。上記の日時は日本時間)
日本国内では、西日本を中心に記録的豪雨が続く中、8月14日 22時38分頃 石川県能登地方で最大震度3、8月16日 5時03分頃 滋賀県北部で最大震度4の地震と、今まであまり地震が発生していなかった地域でも揺れが続いております。
過去に32万人もの人命を奪った2010年ハイチ地震の翌年2011年3月11日に日本でも2万人の人命を奪う東日本大震災が発生しました。今回のハイチ地震が次の大地震につながる予兆でないことを祈りつつ、我々はコロナ禍、豪雨災害、地震災害の三重の複合災害とならないよう、減災活動に尽力していきます。
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弊社観測エリア内に、ストレッカイゼン社の広帯域地震計STS-2.5を設置して常時観測を行っています。この製品は規模の大きい地震が発生すると、震源が遠く離れた海外であっても、伝搬してくる長周期の揺れを観測することができる高性能地震計です。
→ 製品カタログはこちら
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広帯域地震計STS-2.5 |
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※波形1-ミンダナオ島の地震波形(波形の開始時刻:日本時間 2021年8月12日 2時50分) |
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波形1は、約3,500km離れたミンダナオ島で発生した マグニチュード7.2の地震による揺れの波形です。発生時刻の2021年8月12日2時46分(日本時間)から約15分後の3時01分頃に、振幅 約0.1mkine、周期 約24秒という長い周期の揺れが観測されています。 |
観測担当者より |
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※波形2-ハイチ南西部の地震波形(波形の開始時刻:日本時間 2021年8月14日 22時15分) |
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波形2は、約13,000km離れたハイチで発生したマグニチュード7.2の地震による揺れで、発生時刻の2021年8月14日21時29分(日本時間)から約50分後の22時19分頃に揺れはじめ、周期が50秒から25秒に変化していきます。振幅はN/S方向で約0.05mkine。
E/W、U/D方向ではあまりはっきり見えません。細かい周期4秒程度の揺れは波浪による影響と考えられます。
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観測担当者より |
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STS-2.5は、気象庁、防災科学技術研究所等の研究機関で、広帯域地震観測のために数多く使用されています。通常は、非常に静かな岩盤上に設置して観測が行われますが、弊社が所在する市街地の環境下においても、遠く海外から伝搬してくる微弱な長周期地震動が観測できており、あらためてその性能が高いことが確認できました。
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観測担当者より |
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